『更新手続き中の50代のうつ病の男性からのご相談』

2級の障害年金を受給中の50代のうつ病の男性から、更新手続き中の障害年金のことについて、ご相談がありました。




『現在、障害年金の2級をもらっています。

現在のクリニックでもう20年来になります。



少し前に、更新の診断書を提出してから、手帳の更新手続きを行いました。

後から提出した手帳の更新手続きの方が先に終わり、更新後の新しい手帳を受け取りました。



すると、手帳の等級が、これまで2級であったにもかかわらず、今回は3級となっていました。

病状はほとんど変わっておりません。



どうしたものかと考えていて、障害年金の方はどうなるんだろうかと、不安になってきました。

私は、どうすれば良いのでしょうか?』

当事務所は、「障害年金の新規の申請について、初回のご相談を無料」で、応じております。

このため、「今回の件は有料になります」と、まず、お伝えしました。



いったん、お話を終えたのですが、ふと、お聞きした住所とお名前等に、何か見覚えがある気がしました。

どうも、私が県庁に在職していた頃、仕事でお世話していた方のような気がしたのです。

職場の行事にて毎週お会いして、2年間ほど過ごしたらしい記憶がありました。

そのため、私はすぐに、控えてあった内容に目をやり、私の方から今度は電話を入れてみたのです。



しかしながら、その当時からはすでに約25年以上が経過しておりました。

そのため、当時のことには私はあえて触れませんでした。



が、それでも私は、当時のことを懐かしく振り返りながら、次のようにお話をしました。




『私はあの先生と県庁時代に仕事で一緒になったり、また、その後日、私のうつ病での主治医になったこともありました。

あの先生は昔から、パソコンがすごい達者でした。

病状が変わってなければ、あの先生のことだから、おそらく、パソコンのデータをそのままで、特に手を加えることなく、診断書を作成したのだと思います。



次回の診察の際に、先生に直接尋ねてみるしかないでしょう。

手帳の等級は、昔から年金の等級に合わせることができました。

今度、年金が2級で更新できたなら、その結果記載した書類を持って、役場の窓口において「手帳の等級の変更を」とお話してみてください。

書類の提出のみで簡単に、3級が2級に変えられるはずだと思います。



ただ、年金も更新の結果、3級となった場合。

その際は本当に急いで先生に、「診断書の中身のこと」を、ぜひ相談してみてください。



ご自分でどうにかできる範囲は、おそらく、ここまでなのかと存じます。

これ以上になると、専門的な知識が必要になってきます。

おそらく、ご自分ではできません。



無理をして自分でなさったり、あるいは、経験のあまりない社労士にしてもらったり。

そうした結果、思ったようにいかなかった場合、もう取り返しの付かないことが本当に多いんです。



実のところ、前回の提出書類の全てが、今度は証拠書類として採用されることが通常なんです。

前回までの書類の内容を踏襲して、処理を行っていくことになります。

そうすると、前回までの書類の内容がとんでもない内容となっていると、もう収拾がつかないこととなります。



このことは、年金の件にかかわらず、行政の手続きでは同じことがいえるのです。

県庁時代には、私もよくそうしていたものです。

「前にこう言っていたではないですか?」

そう言って却下した事例も多々ありました。




年金事務所でお尋ねになっても構いませんが、処理を急ぐようにしてください。

処理の仕方によっては、期限を切られる場合もあるからです。

それで処理ができるようなら、ご自分でされるのだから費用はかかりませんが・・・。

もし、私にご相談いただく際には、次回からは有料にて承ります。



手帳の更新も、年金の更新も、この度は診断書しか提出していない。

ですから、診断書の内容に関しては、先生に相談してみないと原因がわかりません。

今回は本当に、主治医である先生次第となってきます。』




こう、私がお返事しますと、相談されてきた方は、「どうもありがとうございました。そうしてみます。」と話して、電話を終えました。



その方個人のお顔は思い出せませんでした。

が、昔の、県庁でまだ仕事をしていたときの思い出が思い返されてきて、何だか、とても懐かしく感じられました。



『袖振り合うも多生の縁』

この言葉はそういう感じなのかなと思いました。

『信頼こそ力』
~一緒に前進しましょう!~
2025/2/21