『高知県在住の男性から、徳島県内の病院に入院中のお兄様(統合失調症)についてのご相談』

■ご相談事例のご紹介

高知県在住の男性から、徳島県内の病院に入院中のお兄様(統合失調症)についてご相談をいただきました。

お兄様はもともとお父様と二人暮らしでしたが、平成24年に精神科で統合失調症と診断され、それ以来、継続して入院生活を送っておられます。

最近まで入院されていたお父様がご逝去され、お父様が残された預金をご相談者様(弟さん)が管理しながら、お兄様のお世話をされているとのことです。



■ご相談内容

「統合失調症については、保険料納付要件を満たしていないため、障害年金の申請ができないと言われました。

ただ、現在は身体が全く動かず、寝たきりの状態で、病院でも自力で排泄ができず、おむつを使用し介助を受けているため、身体障害として申請できないかと考えています。

どうすればよいでしょうか?」

■状況の詳細

詳しくお話を伺ったところ、初診日の前日までに保険料の未納期間があり、保険料納付要件を満たさず、障害年金の申請ができなかったとのことでした。

その後、お父様が亡くなるまで保険料の納付を続けておられ、現在は弟さんが預金の管理や病院への支払いを担当し、保険料の免除申請も行っている状況です。

統合失調症による障害年金の申請は難しいですが、現在の寝たきりの状態が肢体障害等に該当する可能性も考えられます。

しかし、精神科に長期入院されており、手術を要する緊急入院以外は他の診療科を受診していないとのことでした。

お父様が残された預貯金も、このままでは減っていく一方で、今後の生活に不安を感じていらっしゃいました。



■アドバイス内容

そこで、以下の点をアドバイスいたしました。

・入院先の病院で連絡を取っているケアマネージャーさんに相談し、随行費用を負担する形で専門医の受診や検査が可能か確認してみること。

・もし、現在の寝たきりの状態が新たな病気によるものであると診断された場合、その日を初診日として、最大1年6ヶ月後に障害認定日が設定され、障害の程度が要件を満たせば障害年金の申請が可能となること。

・障害の内容によっては、1年6ヶ月を待たずに障害認定日が到来する場合もあること。

・また、現在は入院中で申請できないと言われている障害者手帳についても、念のため申請を進めておくこと。

当事務所では、ご家族の状況やお気持ちに寄り添いながら、障害年金の申請について一緒に考えてまいります。

ご不明な点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。

『信頼こそ力』
~一緒に前進しましょう!~
2025/7/1