特別編

『「事後重症請求の後に障害認定日請求って?」について~ここが肝心🙋~』

みなさん、おはようございます。「障害年金の寺小屋」です。


前回、「社会的治癒について~ここが肝心🙋~」について、お話ししました。😄

今回は、『「事後重症請求の後に障害認定日請求って?」について~ここが肝心🙋~』について、お話しします。🙇




障害年金の請求方法には、次の3つの定めがあります。

1.障害認定日請求

2.事後重傷請求

3.遡及請求

このうち、原則は「1の障害認定日請求」です。

「障害認定日」は、原則として「初診日から1年6ヶ月後の日」のことです。

「障害認定日」の「障害の程度が障害等級に該当」すれば、「その他の要件を満たす」ことで、障害認定を申請できることとなります。



「障害認定日」に「障害等級に該当しない」場合には、その後に「病状が悪化して障害等級に該当」することになった際に、障害認定を申請することができます。

このことを「2の事後重症請求」と申します。




「障害認定日請求」は、障害認定されると「障害認定日の翌月」から障害年金が支給されます。

が、これに対して、「事後重症請求」では、障害認定されてもその「申請した日の翌月」からしか支給されません。

このようなことで、「受給者の権利を守る」という意味もあり、「原則は障害認定日請求」ということになっております。




もう少しかみ砕いて説明しますと、

例えば、令和4年1月17日に最初に病院に行ったとします。(初診日)

すると、原則として、障害認定日は1年6ヶ月後の令和5年6月17日です。

1.「障害認定日(令和5年6月17日)に障害等級等に該当」し、認定となった場合。

2.上記1に該当しないで、「後日、令和6年4月に悪化して障害等級に該当」し、「令和6年6月に申請」し認定となった場合。

上記の場合、それぞれいつから障害年金をもらえるのでしょうか?





それは、

1の場合→「障害認定日請求・・・「翌月(令和5年7月分)から支給」

2の場合→「事後重傷請求」・・・「請求した日(令和6年6月)の翌月分(令和6年7月分)から支給」



もしも、「事後重症請求」の場合で、例えば、

・請求日が令和6年6月30日であれば、令和6年7月分から支給

となるのに対して、もしも

・請求日が令和6年7月1日であれば、令和6年8月分からの支給

となってしまいます!

このように、「月をまたがる場合」には、たった「1日の違いが年金1月分をもらえなくなることにもなる」わけです!!




ついでながら、「障害認定日請求」と同様な感じですが、「障害認定日から1年以上経って請求を行う」場合、「遡及請求」と呼ばれております。

「遡及請求」は、理屈は「障害認定日請求」とほとんど変わりません。

一部、余分に書類の追加が必要となるくらいです。




さて、こんなわけで「事後重症請求」はもしかすると、「月をまたがってしまうこと」で「1日の遅れが1月分の損に」つながることもあり得るというわけです。

複雑な案件であれば、手続きに時間がかかると、2月分もらえなくなることもありますよね?




そうなることを避けることができるよう、

1.事後重傷請求の分をまずきちんと受給できるようにして、

2.後で、ゆっくり時間をかけて書類等を整えて、あらためて障害認定日請求を行う。

と、いうことが可能となっているんです!




・障害認定日がしばらく前である

とか、または

・手続きが複雑でなかなか申請書類が整わない

あるいは

・障害認定日請求できないと思っていたが実は可能であった

等の事情による場合、


「まず①事後重傷請求して、②後から障害認定日請求する」ことで、

「事後重傷請求の分をもらう額を減らすことがないようにすることができる」んです!




他の法律では同様の場合に、「後の期間の分の請求を行った場合には、その前の期間の分については請求権の放棄とみなし、請求できない」という取り扱いのものも、本当に存在します。

ですが、障害年金のこの場合にはそうしたことはなく、きちんと前の期間の分も障害認定されれば年金を受給できるものとなっております。

手続き上はちょっとややこしいかもしれません。

でも、こうして政府は、「きちんと国民年金の保険料を納めてきた国民」に対して、きちんと事情が存在する等のことが明らかになったときには、事情を考慮して制度を改正されることもあるわけです。




現在、きびしい年金財政ではありますが、
現状、こうして政府は「きちんと真面目にしてきた人の権利はできるだけ認めてあげましょうよ!」として、
以前にお話しした初診日要件の緩和措置や、発達障害の認定基準の取り扱いの変更など、平成27年頃からいろいろと見直しも行われているようです。




「先生にお願いして良かったです」

先日、年金の振り込み通知書を受け取られた方から、メールとお手紙でこう言われた時。

このときが私にとって「生きていて良かったなあ」と思える瞬間なのです。

こうした依頼者のよろこぶ声をお聞きする都度、私は「生きていて良かったなあ」と思ってしまいます。

私の依頼者の方たちもみなさん、早く、「このように思えるようになられれば」と、いつも私は心の中でお祈り申し上げているところです。





以上、『「事後重症請求の後に障害認定日請求って?」について~ここが肝心🙋~』について、お話しました。🙇

それではみなさま、来週また月曜日にお会いしましょう。🙋


なお、よろしければ次のブログもご覧になってください🙇



『他人のことを考える余裕があれば、病気を良くすることも~「利他の精神」~』   毎週金曜日更新!


『自分自身が好きになれれば、気持ちが楽になります~「自己肯定することの大切さ」①~』    原則週一不定期更新!


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『生きがい』
~何のためにやっているんですか?~
2024年6月24日