『「障害年金は診断書で決まるんだ~は本当か?」について~ここが肝心!🙋~』
前回は、『料金の値上げ~物価高での苦悩について~』について、お話ししました。😄
今回は、『障害年金は診断書で決まるんだ~は本当か?』について、お話しします。🙇
サイトでも、また巷でも、「障害年金は診断書で決まるんだ」という声を耳にします。
本当にこういう声が非常に多いです。。。
もし、それが本当なら私は今、ここに居なかったでしょう。
なぜなら、私がうつ病でもらった診断書は、なんとたったの1行だったからでした。
徳島障害年金サポートセンターの楠です。
障害年金サポーターとして、社会保険労務士としては障害年金の申請を、その他、NPO法人しおんを通じて、障害年金を含めた障害福祉サービスを使った体験談や、うつ病、そして余命宣告を受けた難病等、病気まみれの療養生活での体験を通して「うつ病対策」や「自殺予防対策」を訴えています。。
また、重度の知的障害児の親として、我が子のことで障害者団体を通じての活動体験等から、障害を抱える子供さんを持つお父さんお母さんを応援させていただいております。
ここから本題ですが、「医師の診断書で全てが決まる」のであれば、私は社会保険労務士をしておりません。
診断書は、障害年金をもらうための客観的な書類の一つだということです。
「診断書は確かに重要な書類ではありますが、この診断書のみをもって年金がもらえるものではない」
このことをまずご理解ください。
診断書以外にも、申請の要件を確認する書類等もあり、またその他の原則として規定された書類。
他に参考資料等があります。
その中には、診断書と並んで重要な病歴・就労等状況等申立書もあるわけです。
このような一連の書類が、いわば「チームのようになって、ゴールである認定を目指す」というのが、本当のところです。
過去には、診断書がなくても認定をもらえた希なケースもあったようです。
認定が厳しくなった最近では、そういうことはないのかもしれませんが。
障害年金は、「3級は就労の関係から、2級以上は日常生活の関係から」、障害の程度を勘案して障害等級を決定するわけです。
そのための客観的な資料として、「他の患者等と比べて、その患者の傷病がどのような程度であるか」、「医師の見立て」として認定に大きな影響を与えることは確かです。
ただ、これが全てではありません。
A3という様式の中に、患者の日常生活や就労状況等を全て盛り込むことができないことも多いのです。
また、病状等も個人差があります。
メタボの検査でよく知られる「BMI」は、運動をガンガンやっている人には当てはまりません。
このことは一般的にもよく知られております。
私は「大変な難病から復活」、今年の夏は「その上にコロナ感染して危険な状態にいたのに、復活」等。
このことをある主治医は、「〇〇をやってるからだ」と、いつも何かあればそう言われます。
「医学的には考えられないことだ」ということのようですが、このように物事にはたいてい「原則と例外が存在」します。
「診断書の内容では伝えきれていないことを、病歴・就労等状況等申立書を中心にして参考資料等で補ってやる」という補完的な意味合い。
ここが「障害認定でのポイントであって、これを知っていることが障害年金を専門とする社会保険労務士の存在意義」であると、私は思っています。
「障害認定は診断書で決まる」のであれば、私のような障害年金を専門とする社会保険労務士は必要ありません。
請求書に、診断書と病歴・就労等状況等申立書、その他規定されているものだけであれば、何度か年金事務所へ行けば済むことです。
だから、当事務所でも「自分でできませんか?」と促すこともしばしばあります。
ただ、複雑な場合でなくても、「傷病の状態から何度も足を運んで年金事務所まで行けない患者さん」もおられます。
特に、精神疾患、身体の内部の病気では、外見からわからないことが多く、私も「自分でされては?」と促して、結果、病状が悪化された方がおられました。
あとで大いに反省しました。
このことも、人と場合によるのだとも思います。
ともかく、障害年金の認定においては、「二重丸の内側の円が診断書、その外側の円がその他の書類等」として、この「二重丸の内側だけではなく、その二重丸の全体により障害認定は行われる」のだと、お考えいただければと存じます。
円の大きさは同じだと仮定します。
もし、「内側の円が小さい」と、「外側の円と内側の円の範囲は広く」なります。
「円の内側」である「診断書中身が足りない」ならば、「外側の円」である「診断書以外の書類の守備範囲は広くなる」ことがおわかりになるでしょう。
ただし、注意するのは、「円の内側と外側で内容が相反することは、矛盾することとなり、これはダメ」です。
ただ、「補完するだけ」であることにご注意ください。
この「二重丸の円」の関係が、障害年金の認定上のポイントだということです。
最後に、私が申し上げたいことは、「あきらめないでください!」という一言です。
あきらめていたら、今、私ももうこの世に存在していません。
「希望」だけが13年以上にも及ぶ私の療養生活を支えてくれました。
「今、希望が見えない」というときでも、「いつかまた希望が見つかるかも」と信じて、真っ暗だった道を歩き続けました。
私は、「こうして危険な状態から何度も舞い戻ったことを、世の中へ恩返しをするためだ」と考えております。
その支えとなったものは、どこかにあるであろう、「希望」です。
「希望」こそが一番大切なものです。
障害年金の申請においても、人生においても、このことはとても大切なことです。
私はもう誰もビルから転落することがないように祈りたいです。
以上、『「障害年金は診断書で決まるんだ~は本当か?」について~ここが肝心!🙋~』でした。🙇
それではみなさま、来週また月曜日にお会いしましょう。🙋
