『「障害年金の “よくある誤解と正しい知識”」~ここが肝心!🙋』
みなさん、こんにちは。
私は、徳島障害年金サポートセンターで障害年金サポーターをしている、楠 昇と申します。
「自らが病気で障害年金をもらった社労士が、あなたの障害年金のお悩みを解決」をうたい文句とし、本業の障害年金専門社労士として、またNPO法人の代表として、日々、活動を続けています。
あらためて、みなさん、こんにちは。
徳島障害年金サポートセンターの楠 昇です。
前回は、『障害年金×地域応援 ~NPO法人しおんのセミナーと自宅開業サポート~ ここが肝心!🙋』について、お伝えしました。
今回は、『「障害年金の “よくある誤解と正しい知識”」~ここが肝心!🙋』をテーマに、より詳しくお話しします。
1.【はじめに】障害年金と誤解の現場から
ポイント|相談現場で本当に多くの誤解に出会い、制度の壁を痛感しています。
障害年金は「障害者年金」と混同されることも多いですが、実際は病気やけがによる生活や仕事の障害が対象であり、幅広い疾病が含まれます。
精神疾患やがん・難病も含まれ、一部の疾患以外はほとんどの困難に対応しています。
制度は複雑で誤解も多いですが、一歩踏み出せば支援に繋がる仕組みとなっています。
2.よくある誤解7選と正しい知識
まとめ|誤解から制度を諦めず、自分の状況に合った正しい申請を。
■「重い障害や特定病名だけが対象?」
→ 実際は、うつ病・発達障害・高次脳機能障害や内科疾患なども対象。必要なのは生活や仕事での困難さです。精神疾患も堂々と申請してください。
■「働いているともらえない?」
→ 就労していても日常生活に制約がある場合は受給できる可能性大。実際にフルタイム勤務で遡及認定された例もあります。
■「年金と生活保護の区別がつかない」
→ 障害年金は資産・貯金有無に左右されません。生活保護とは違い、資産があっても受給できます。
■「障害年金はずっともらえる?」
→ ほとんどは有期認定のため更新審査あり。状態が軽くなれば打ち切りもあるので、定期的な医療証明が不可欠です。
■「障害者手帳がないと申請不可?」
→ 手帳がなくても申請・受給できます。診断書と状態によって認定されるので、手帳の有無は問題ありません。
■「申請したら自動で受給できる?」
→ 診断書や日常生活の記録、不備なく整える必要があります。不支給は珍しくありませんが、諦めず専門家と対策しましょう
■「老齢年金が減る?損をする?」
→ 障害年金2級以上での保険料免除期間は将来の老齢年金額に影響しますが、正しく仕組みを理解して選択すれば損になるわけではありません。
3.申請準備のポイントと落とし穴対策
ワンポイント|「諦める前に一度確認」――失敗しない申請は準備の段階で始まります。
・初診日証明やカルテ紛失問題も、第三者証明や他機関記録で補える場合があります。家族や友人の書証も活用しましょう。
・「障害認定日」と「診断日」「申請日」の違いも要注意!
・診断書は医師への詳細な説明と、日常生活の具体的困難を正確に伝えることが重要です。
※迷った場合は社労士や相談窓口を利用すると安心です。
4.申請後・受給後の注意点
まとめ|受給後も「更新」があり、生活や就労が支給に影響します。
障害年金は「一生涯」ではなく、定期的な更新により支給の継続が決まります。
働き方や家族構成の変化、制度改正や診断書内容によっても継続の可否が左右されます。
また、障害年金制度は社会保険料の納付歴による仕組みです。
若い方も20歳から対象になることがあり、困ったときこそ積極的に活用しましょう。
5.よくある相談Q&A
ワンポイント|誤解や不安は個々に異なり、早めの相談が大切です。
■よくあるQ&A(例)
Q. 初診日の病院が廃院している場合、どうしたら良いですか?
A. 他の医療機関の記録や第三者証明(家族・友人の証言文など)で補うことが可能です。
Q. 障害者手帳がないと障害年金はもらえませんか?
A. 手帳の有無は関係なく、診断書や状態により年金の受給が可能です。
Q. 働いていても障害年金をもらえますか?
A. 就労していても、障害により生活や仕事の制限が強ければ受給対象となる場合があります。
Q. 障害年金をもらいながら厚生年金に加入できますか?
A. 受給しながら厚生年金に加入・就労は可能です。
Q. 受給が決まったら障害年金はずっともらえますか?
A. 多くは有期認定で、定期的な更新審査が必要です。
Q. 診断書はどれぐらい費用がかかりますか?
A. 医療機関によりますが5,000~10,000円程度が多いです。
「申請書類はどこで揃える?」「家族の証明は使える?」「障害認定日の違いとは?」など細かな疑問も専門家へ。
制度は毎年改正や見直しがあり、最新情報へのキャッチアップも重要です。
不服申立てや再審査制度など、万が一の時も諦めず活用しましょう。
■相談先リスト
・日本年金機構(最寄りの年金事務所):制度の一般的質問や申請方法の相談に対応
・各自治体の国民年金課等
6.おわりに
メッセージ|「一人で迷う前に、まず一歩を」。
障害年金は、誤解や不安から遠のいてしまう方が多いですが、制度は“社会みんなの支え合い”として設計されています。
自分に該当するかどうかは、ぜひ専門家や経験者、福祉窓口に相談してみてください。
制度の落とし穴を避けて、障害年金を安心して受け取り、新たな一歩を踏み出しましょう。
最後になりますが、
私は、県庁時代の障害福祉業務や親として障害児団体に関わった経験を活かし、
「障害や難病を抱えていても社会で再び活躍できる」
その可能性を自分自身の生き様でお伝えしていきたいと考えています。
たとえ病気や障害で多くを失っても、人は再び立ち上がれます。
何もしなければ失敗もありませんが、成功も絶対にあり得ません。
私の経験が、悩みながらも挑戦し続けるみなさんの一歩につながれば幸いです。
以上、「障害年金の “よくある誤解と正しい知識”~ここが肝心!」についてお話ししました。🙇
それではみなさま、来週また月曜日にお会いしましょう。🙋
