「心房細動にてペースメーカー装着、他に線維筋痛症、統合失調症を患う60前の女性から」

心房細動にてペースメーカー装着して、他に線維筋痛症、統合失調症を患う60前の女性からご相談。


全ての疾患について、初診日において加入していた年金制度は国民年金。

保険料納付要件は満たすとのこと。

全ての疾患を患ってから10年以上になる。


『これまで何度か、心房細胞で障害年金の請求をして、もらえませんでした。

他に、申し上げたようにいろいろと病気をしています。

仕事に就けないことから、生活費等が大変です。

現在、同居人がいますが、その方が諸々の費用を負担してもらっているような状況です。

障害年金をもらうことはできませんか?』

心房細動でペースメーカー装着した場合には、障害認定日は装着日であり、障害等級は3級になる。

線維筋痛症とは

線維筋痛症とは筋肉や関節など、身体の広範囲にわたって痛みが続く病気。

痛みが続くことにより不眠やストレスが重なり、抑うつ症状を発症する方もいる。

線維筋痛症は指定難病ではありませんが、障害年金の対象になる。

線維筋痛症の初期症状としては、手足のしびれは腫れ・痛みが挙げられる。

リウマチのような症状が受診のきっかけとなる方が多いが、検査では異常がなく原因がわからないまま、確定診断まで何年もかかったという方もあり、正しい診断をされるのが難しい病気とされている。

線維筋痛症の原因は不明の場合がほとんどである。

心房細動⬇

線維筋痛症⬇

初診日においては国民年金に加入ということから、障害基礎年金での申請となる。

障害基礎年金では障害等級が2級以上であることが必要。



心房細動でペースメーカー装着は3級と決まっており、障害基礎年金では3級がないことからもらえない。




線維筋痛症は、「認定困難事例とされている傷病」の、「線維筋痛症」「脳脊髄液減少症」「慢性疲労症候群」「化学物質過敏症」の4つの傷病のうちの1つである。

『障害の程度要件について(線維筋痛症)~ここが肝心🙋~』

認定をもらうのが大変困難なものである。




そして、残ったのは統合失調症。

これは障害等級に該当すれば、精神疾患では専門医にとっては非常によく理解されているものであり、診断書の作成もおそらくは大丈夫だろうと推察。

認定までの手続きも通常、さして難しいものではない。




そこで、とりあえずは統合失調症での認定をまず考え、困難な線維筋痛症は後ほど申請を検討する。

そうすることで、障害等級に該当する病状であった場合、統合失調症でまずは2級以上。

その後、線維筋痛症で2級以上。




そうして、次に、

「Ⅰつ以上の外部障害と、1つの内科的疾患またはⅠつの精神障害」については、併合(加重)認定を適用して併合することが定められている。

このことから、双方を併合して1級と認定される可能性がある。

『障害の併合について(2)~ここが肝心🙋~』




以上のとおり、説明をして、申請をお勧めした次第。

電話にて相談をお受けしたわけですが、次々と障害が出てくることから、この度の無料相談では、それぞれの詳細をお伺いすることはできませんでした。

相談者の女性はいくつもの社労士事務所にすでに相談されており、全ての事務所が「診断書を取得されれば申請できる」と答えられたのみであったそうです。


そうして、当事務所にお願いしたいとのお言葉をいただきました。




診断書を添付して申請すれば良いのであれば、それにこしたことはありません。

ただ、そういう案件での依頼は当事務所ではお受けしたことがありません。

余程で無ければ、「ご自分でできないのですか?」と、とりあえずお尋ねすることにしています。



自らの手でできるのであれば、そうした方が費用の負担をしないでもすみます。

私は、自分自身が障害年金をもらって、単身生活を強いられてきたことから、費用を負担することの重さをよく知っています。

このことから、どうしてもと言われるものだけをお受けしようと思っております。

2024/10/20