乳がんで左乳房を全摘した50代女性から

50代女性。左胸にしこりを見つけて病院を受診。

最初は異常なし。2ヶ月後に再度針生検を行った結果、乳がんと診断。

すぐに左乳房全摘手術を受け、術後は経過観察。

正社員からパートに働き方を変更。

最初の手術から約4年後に体調を崩し、病院を受診したところ肺に転移。

右肺上葉部分を切除し、術後、抗がん剤の点滴とステロイド剤の処方。

点滴を2回実施した時点で肺炎が悪化し中止。

以後、運動時の呼吸困難や吐き気、水様便。

身のまわりのことは殆ど母親に頼らざるを得ない状態。

仕事も退職。



「仕事を辞めたことで、収入がなくなりました。障害年金をいただくことはできないでしょうか?」

乳がんなどの悪性新生物による障害の程度は、組織所見とその悪性度、検査成績、転移の有無、病状の経過と治療効果等を参考にして、具体的な日常生活状況等により、総合的に認定。

そのため、「乳がんのため左胸を全摘出した」というだけでは認定を得ることは難しい。
 
例えば、乳がんそのものによる全身の衰弱のため、日中の半分以上就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となっている場合は2級に認定。

また、乳がんの治療の効果として起こる著しい全身倦怠のため、歩行や身の回りのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の半分以上は起居しているものは3級に認定。

悪性新生物の認定基準による。

相談者の場合、3級に該当する可能性。

初診日当日に厚生年金に加入している必要がある。

その他の要件も確認して申請を検討されることをお勧め。

2024/1/1