特別編

『失敗は成功のもと~「シンプルプラン」誕生~』について🙋

みなさん、おはようございます。「障害年金の寺小屋」です。

前回、「
障害の程度要件について~(心疾患)ここが肝心🙋~」について、お話ししました。😄

今回は、『失敗は成功のもと~「シンプルプラン」誕生~』について、お話しします。🙇






しばらく前に相談された方の中で、私が良かれと思ってお答えしたことが実は徒になってしまったようなことがありました。

それは、次のようなことでした。



大阪市の男性Aさんからの相談でした。

Aさんはうつ病で24歳。

発病してから頑張って仕事を続けていたけれど、ついに力尽きてしまわれた、そんな感じでした。



私も、自分自身がもうやがて30年近く、うつ病とお付き合いしてきて、なかでもこの事務所開業する前の、数年前約10年以上の期間は、難病等とあわせて大変な思いをしました。

そうしたことで、私もAさんと同じようにうつ病等で、仕事を辞めざるを得ない目に遭ったということで、私はAさんがかつての私に重なって思えたのです。

ここまでは良しとして、これから後が失敗でした。




私がそうして障害年金を申請したのがもう16年も前のこと。

当時、私の住む徳島県では「社労士」や「障害年金」という言葉すら耳にしないような頃で、もちろん「障害年金専門の社労士」など、一度も聞いたことがありませんでした。

四苦八苦しながら私は、横になっていないときにずっと座卓にへばりつき、1月余りかけて下書きをして自分自身で何とか申請したのでした。



そのことを思い出しながら、私はAさんにもそのことをお話しして、「自分一人でできるでしょうか?」と相談してきたAさんを励ましたわけです。

このとき、私は「年金事務所へ行けば無料で相談できるから」と、お金がかからないのでとお話ししました。

Aさんはうつ病で事後重症請求となる見込みでしたが、初診日からずっと同じ病院であることから、何も問題が無いものと私は考えていました。

事実、問題はありませんでした。




ただし、結果、Aさんはうつ病を悪化させてしまい、それから2月後に地元の社労士に助けを求めたのだそうです。

なぜか?

それは、年金事務所に相談に行くには毎回予約が必要で、しかも長ければ1月以上待たされることから、都合、Aさんは3度、年金事務所に相談に行き、ダウンしたのでした。




ここで、私の勘違いしていたのは、私は前職が県庁勤めで、障害年金は初めてでしたが、こうしたお役所関係の書類には慣れていました。

また、お役所独特のニュアンスにもなじんでいました。

ここが大きな違いであって、病状は難病も含めて私の方が重くても、「何をどうすべきか、どう考えるべきか」ということが私にはある程度の予測できる。


が、Aさんはそうではないため、うつ病のこともあって思考力が低下したことなどもあり、結果、余計に混乱してしまい、病状を悪化させることになってギブアップされたわけです。




致命的なのは、依頼した社労士さんが事後重症請求であることから、早速手がけて提出されたようですが、最初に取りかかってか約3ヶ月が経過していました。

ここで、事後重症請求であることから、申請した書類を受付された日付の翌月から支給されるのです。

すると、Aさんが社労士に依頼するまでの間、ご自分で苦労された2月ほどの分はもらい損ねたことになります。



このとき、Aさんはサラリーマンで厚生年金加入でしたので、最低で月額11万円くらいだとすると、2ヶ月分ですから22万円。

2ヶ月分であれば、当事務所もそうですが、通常の社労士への報酬額とほぼ同じ額となります。

ということで、簡単に思えた申請でしたが、本当に調子が悪かったAさんは3度も年金事務所を往復して、さらに病状を悪化させてしまい、またその上、社労士に依頼するまでの2月余りとして22万円近く、年金をもらい損ねたわけでした。




私は、社労士でも障害年金の申請ばかり毎日しています。

そうした者と、全くの素人のAさんのような方が、まして病気で調子が悪いときに、何度も年金事務所へ行くことになると、まさかこんなことが起こってくるとは、このときまで考えてもみませんでした。




このことがあって、診断書も初診日も、また他のことも含めて、「何も問題がないけど、ご本人が申請するのは病状から無理だ、不安だ」という今回のような場合、何とかならないのかなと、思いっきり反省しました。

私も仕事もできなくなって、一人で障害年金をもらって送る日々は、お金のことも本当に不安でした。

まして、身寄りもなく、ヘルパーさん頼みであることから、病状の悪化は本当にどうしようもないことで怖かったものです。




そうした経緯があって、「何ら問題がないような申請であれば、ほぼ書類作成と割り切り」、手間を極力省いたことでコストダウンを図ったことで、通常の半額、「1万円、1月分」でのサービス、「シンプルプラン」を始めることにしました。

当事務所では、通常、全ての書類の郵送にレターパックプラス(1往復分で1040円)を使用し、「速達扱い+手渡し」により行っていて、その費用は弊社負担としております。

こうした行程の一つ一つを極限まで抑えたことで、どうにか事務所がやっていけるかなと考えた次第です。



書類提出後の日本年金機構との対応も、もちろん従来通り、当事務所が行い、できる限り、依頼者の負担を軽減することを考慮しています。

「良かれと思って言ったことがやぶ蛇になってしまった・・・」

こうした失敗から今回、「シンプルプラン」は生まれました。




私自身が不安だった頃の記憶から、同じ悩みを抱える方のサポートするため、私は事務所を開業しました。

通常通りの業務だとせいぜい4~5件、シンプルプランだけだと8~10件。

薄利多売のような仕事はやりたくありません。

私はこれまで御世話になった方々への「恩返し」を兼ねて、これからもできる限り頑張っていこうと思います。






「情けは人のためならず」

病気やけがをされたみなさんが早く笑顔を取り戻せますように。。🤗




以上、”『失敗は成功のもと~「シンプルプラン」誕生~』について🙋”を、お話しました。🙇

それではみなさま、来週また月曜日にお会いしましょう。🙋





なお、よろしければ次のブログもご覧になってください🙇





『今日一日だけを乗り越えるようにして~コップの水をこぼして1時間泣いて過ごす私~』 [~障害年金の申請を通じて経済的負担を軽減~『うつ病対策』『自殺防止対策』] (shion-npo.com)  毎週金曜日更新!


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~「共生の社会の実現に向けて」~
2024年5月6日