特別児童扶養手当をもらわれていた方

~特別児童扶養手当の診断書(写)による申請~



特別児童扶養手当をもらわれていた息子さんや娘さんをお持ちの方で、障害年金の受給をお考えの方はいらっしゃいませんか?

20歳になると特別児童扶養手当は支給されず、障害基礎年金の手続きをしなければなりません。

障害年金は特別児童扶養手当とは別制度であり、別に手続きを必要としますから、そのまま待っていてはもらうことはできません。

新たに申請の手続きをすることが必要です。

私こと楠も、重度知的障害児の親として保護者の会のお世話をするなどした経験がごさいますので、みなさまの大変さはわかっているつもりです。


そのようなことから、当事務所では、特別児童扶養手当をもらわれていた息子さんや娘さんが、障害年金を受給していただけるように、終始一貫して全力でご支援いたします。

特別児童扶養手当の診断書(写)と障害年金の診断書

特別児童扶養手当とは、20歳未満の精神又は身体に障害を有する児童を家庭で監護する父母又は養育者に対して支給される手当です。

特別児童扶養手当と障害年金の障害等級表は同一であることから、障害年金の請求時は、新たに年金の診断書を取得せずとも、特別児童扶養手当の診断書(写)で代用できることになっているようです。

日本年金機構の障害年金審査業務マニュアルに「特別児童扶養手当の支給対象となっていた方は、年金の診断書を省略し、特別児童扶旋手当の診断密(写)を提出することも可能である」とあると耳にしております。(内部資料ということで、見せてはいただけませんでした。)

障害年金のために新たな診断書を取得する必要がないので、特別児童扶養手当の診断書(写)で代用することが便利に思えますが、気がかりなところもあります。


代用の懸念点

地域差が大きい

特別児童扶養手当の等級判定は各自治体ごとに行われています。

「特別児童扶養手当(精神の障害)の認定事務の適正化に向けた調査研究」によれば、自治体ごとの認定率(1級または2級と判定される比率)は33.6%から100%だそうです。

このように、自治体間で等級判定にバラツキがあるため、そのような制度の認定に使用された診断書(写)で代用し、結果を同じくすることには若干の不安が残ります。



診断書様式の違い

実は、特別児童扶養手当と障害年金の診断書様式は大きく異なります。

障害年金の診断書「日常生活能力の判定」に相当する特別児童扶養手当の診断書「日常生活能力の程度」をみると、食事(全介助・半介助・自立)など各項目3~4段階評価になっています。

「自立」と「半介助」の間にある「一部介助」の状態にある場合、選択肢がないので医師はやむを得ず軽い方の「自立」を選択している可能性もあります。

また、評価軸が異なる診断書をどのように変換して障害年金の等級に当てはめるのかなど、判定方法が不透明です。

年金用の診断書を求められる可能性

前述のマニュアルに

「特別児意扶義手当の診断書の写しでも受付可能。ただし、認定不能の場合は、年金用の診断書が必要となる」

とあるそうです。

窓口で受け付けてもらった後、日本年金機構の障害認定医が等級判定を行なう際、認定不能と判断されると、追加で年金用診断書の提出を求められることもあります。

更新(再認定)

20歳で請求する際、特別児童扶養手当の診断書写しで代用した場合でも1~5年後に更新(再認定)はあります。

その際、前回の診断書データがないので、医師が作成する障害状態確認届に時間がかかる可能性があります。

また、前回の診断書との比較ができないので、同じ等級で継続受給できるか心配なまま更新の手続きをすることになります。


では、診断書(写)でも大丈夫なのは?

特別児童扶養手当の診断書(写)による代用をお勧めするのは、何らかの事情で診断書の指定期間(障害認定日前後3か月以内)に医師の診察を受けられなかった場合です。

何年か経過してから「20歳前傷病による障害年金」で年金請求する場合、障害認定日の診断書は取得できないので、原則として遡及請求はできません。

しかし、特別児童扶養手当の診断書(写)があれば、障害認定日の診断書の代わりになるので遡及請求が可能になるからです。

このような取り扱いがなされていることは、全てのお子様が必ず病院へ通院・治療を受けているわけではないからです。

投薬などの治療が必要でなければ病院へ通うこともありません。

最初に病院へ通っていても、治療が必要ではないから今は行っていないという方もおられるものです。

そんな状況でお医者さんへ行き、「診断書をお願いします」という一言がなかなか言い出せない、お父さん、お母さんのお気持ちは私もよく存じております。

それは、私こと楠も保護者として、同じ障害を抱えるお子様をお持ちの保護者の方のお世話をしてきた経験があるからでございます。

なかには、「日頃はうちにかかっていないのに、診断書だけ書けと言われてもできないよ!」と断られたというお話も伺っております。

また、病院へ通っていても、それから通うことが無くなってしまえば、カルテが廃棄されて無くなっている可能性もございます。

それは、カルテの保存期間が5年間という規定があるからです。

このような状況等から、政府や年金機構がこうした取り組みをなされています。

この制度を活用することで、みなさまの持つ正当な権利を保障されているのです。

そのため、何かあっても諦めずに、障害年金をもらえるように一緒に頑張って参りましょう。

当事務所では、そのようなお父さん、お母さんを心から応援させていただきます。


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当事務所は、みなさまの障害年金に関わる全てのお悩みにお応えさせていただきます。

特にその中でも受給できる可能性のある年金に関して丁寧にアドバイス・申請サポートさせていただきます。


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この件につきまして、私こと楠は地元である徳島県庁へ照会してみました。

その結果については、次のとおりです。

詳しいことは、担当課へお問い合わせください。