人工透析による障害年金の請求
1.事後重症請求でよくある誤解
事後重症請求では、どの時点から年金が支給されるのかを誤解する人が少なくありません。
人工透析を例にして解説
①医療機関を受診して、慢性腎不全と診断を受ける。
②初診日から1年6か月経過し、障害認定日を迎える。
③障害認定日には、障害等級に該当しない程度の障害の状態。
④その後、徐々に腎機能が低下し、人工透析を受け始める。
⑤人工透析開始から数年後、障害年金を知り請求を検討する。
上記の場合、人工透析を開始した時点に遡って障害年金を受け取れると思う人が多いのですが、実は「障害認定日請求」か、「事後重症請求」の二択となります。
障害認定日の時点ではまだ障害の状態が軽いため、障害認定日請求ができず、事後重症請求で障害年金を請求します。
事後重症請求では、請求の翌月から障害年金が支給されるので、1日の遅れが1月の年金をもらえなくなることにつながります。
(例)3/31請求➡4月分から支給 ⇔ 4/1請求➡5月分から支給
したがって、早急に請求をすることが必要です。
2.糖尿病による透析の場合
糖尿病の悪化により透析を行う場合、大変困ることがあります。
それは初診日が随分と昔になることが多いということです。
当事務所で受任した中にも初診日が40年も前というケースがありました。
20歳の頃からインスリン治療を始めました。
が、このときは自覚症状もなく、将来、こんな大変なことになるとは思ってなかったようです。
それもそのはず。
まさか、自分が20歳の時に60歳過ぎて人工透析するとは夢にも思わず、また障害年金のことなど知るよしもありません。
診断書はカルテを見ながら医師が作成することになります。
そのカルテの保存年限は法定で5年間。
カルテがすでに廃棄されている場合も多く、またその病院がなくなっている場合もあるのです。
こうして、年金を請求できない方が多いのが、糖尿病からの人工透析のケースなのです。
3.社労士による初診日探し
こうしたことがあるときに、人工透析を受けながら初診日探しを行うことは、とても大変なことです。
ちなみに、40年前の初診日探しの際には、通算5日以上もかかりました。
その上、初診日が見つかると今度は、その初診日の2月前までの保険料納付要件の確認がまた大変でした。
年金制度に未加入の方さえおられるからです。
このことから、そのケースでは当事務所も申し上げにくいのですが、費用倒れとなってしまいました。
それは、開業社労士の当事務所の場合、1日の諸経費が約5万円必要となるためです。
5万円×5日=25万円
仮に5日でも上記のとおり、約25万円の経費が必要ですが、その際には1万円で請け負いました。
こうしたことから、まさにご本人のみならず、当事務所も「こんなはずでは・・・」という状態でした。
4.初診日探しをお受けする場合の条件
以上のことから、初診日探しはとても大変です。
探しても証明書を入手できなければ、障害年金を請求することはできません。
が、上記のようにケースにより約25万円を別にいただくのも、これまた当方も気が引ける感じがします。
5.依頼される方のご事情をお察しし、サービス価格でお引き受けいたします。
ご希望があれば、次のとおり、合計10万円ほどの経費をいただくことで、お引き受けすることとしました。
(10万円÷5万円=2日分の事務所経費、認定できなかった場合➡5万円=1日分の事務所経費)
※ただ、これは当事務所には費用倒れの可能性もあることから、あくまでもご自分でできない場合に限らせていただきます。
①事務手数料 22,000円 ※契約時にお支払い
②調査費用 50,000円 ※契約時にお支払い
③成功報酬 (15万円または年金2.5ヶ月分の高い方の額)+消費税額 ※認定後の最初の振込後に支払い